ネクラポップというバンドについて 「人間の屑」「あくまのて」「ネクラエンド」などの楽曲の歌詞や感想 解散と新曲

15歳の時に、スカイプの知り合いにネクラポップというバンドを紹介してもらった。
俺はそのバンドに多大な影響を受けた。

この記事では、ネクラポップというバンドの楽曲の歌詞や感想を書いていきます。

※石風呂という人のボカロ曲(?)のティーンエイジ・ネクラポップではありません。

俺の人生に多大な影響を与えたバンド

俺が10代の頃影響を受けたバンドは「エレファントカシマシ」「Syrup16g」「フラワーカンパニーズ」「Theピーズ」。
そして「ネクラポップ」。
上記のどのバンドも、俺の人生に大きな影響をもたらしたが、その中でも「ネクラポップ」の影響は本当に大きかった。

どう影響を受けたのかとか、歌詞のどの部分がどうとか語るのは無粋だし、うまく言葉にできない。

とにかくネクラポップというバンドと、その楽曲は、素晴らしいとしかいいようがない。
俺は今まで、人よりも多くの音楽、色んな音楽をきいてきたと思うが、総合するとネクラポップというバンドが俺は一番好きだ。

失礼ながら、あまり有名とは言えないバンドだし、音源も、アルバム1枚とシングル3枚しか発表していない。
それでも、どの有名なバンドより俺はこのバンドを素晴らしいと思う。

俺はこのバンドの楽曲には、俺が思う人生や宇宙等の概念のすべてが包摂されているような感じがしている。

ネクラポップは、2005年6月22日に「ネクラポップ」というアルバムをリリースして以来、アルバムの発表がない。
「ネクラポップ」という1stアルバム1枚ですべてが完結してしまったのではないか、表現し尽くしてしまったのではないかと俺は考えている。

「ネクラポップ」というバンドの「ネクラポップ」というアルバムについて

先程、「ネクラポップ」というアルバムの全曲の感想を記事にしたいが難しいと書いた。
それでもどうしても、書ける範囲で書きたい。

「ネクラエンド」という楽曲について

「ネクラポップ」というアルバムは10曲入り。
このアルバムに収録されているすべての楽曲が好きだが、特に好きなのは、「人間の屑」「あくまのて」「地下鉄の花」「平行線」「雑音世界」「すみれ」。
最も好きなのは最後の曲「ネクラエンド」。

※無断アップロード動画ですが、興味がある方は聴いてみてください。
ネクラエンド – ネクラポップ

「ネクラポップ」というアルバムの特徴的なところは、ラストである10曲目「ネクラエンド」が、9曲目までの楽曲の歌詞を抜粋したメドレーのような形を取っており、その曲で終わるところ。

俺はその「ネクラエンド」という曲に、人生や人間関係や言葉や宇宙や時間のすべてが内包されているように感じる。
大げさな言い方になったが、本当にそう感じる。

ネクラエンドという曲は10分あり、それまでの9曲(一部の曲を除く)の歌詞やメロディーが抜粋されたメドレーになっている。
ほぼ同じコード進行と、ピアノ、ストリングスのバッキングが続き、アドリブのような歪んだギターが鳴らされている。

俺はこの「ネクラエンド」という曲が、今まで聴いてきた何万曲の中で一番好きだ。
俺は自分が死ぬ時には、この「ネクラエンド」という曲を聴きながら死にたい。

本当に素晴らしい曲だと思うのだが、これほどの曲が、未だ多くの人に知られていない。
しかし、むしろこの、多くの人に知られていない感じ、インディーズっぽい感じが好きでもある。

感じ方は人それぞれだし、たぶんこんなことを書いても、伝わらない人には何も伝わらないんだろう。
誰か、このネクラポップというバンドの素晴らしさ、特に「ネクラエンド」という楽曲の素晴らしさについて、俺と同じ感想を持っている人と出会ってみたい。

この記事を書いているのはそういう目的もある。

「ネクラポップ」というアルバムと、つらかった1回目の通信制高校

俺がこのバンドに出会ったのは確か15歳のとき。
不登校だった中学時代を過ぎ、1回目の通信制高校を目前にした3月あたりだったと思う。

当時持っていたiPod Touch第2世代で、「ネクラポップ」というアルバムを聴きながら、通信制高校の制服を着て、学校に向かうバス停に歩いていっていたのを思い出す。
歌詞について語るのは無粋、と書いたが、印象的だった歌詞を抜粋しながら紹介していきます。

高校の時の話など、自分語りが多く含まれたものになりますが。

1曲目「処置なし」を聴きながら家の扉を開け、2曲目の「人間の屑」という曲のドラムのリズムにあわせながら、自宅からバス停までの歩道を歩いていたのを鮮明に覚えている。

センセイボクシニタクナイヨ
宇宙の果て、こんな無様な姿で
楽勝に思えたことさえ
何ひとつできずにおわるんだ

– 人間の屑

愛情の渦ってやつに
ぼくらのみこまれていくのです
人間の屑ってやつに
進化していくこともあるのです

– 人間の屑

感情の差異ってやつに
いつもふりまわされちゃうのです

– 人間の屑

3曲目「ヒツジサル」を聴きながらバスに揺られていた。
4曲目「あるまじき行為」を聴きながら、バスの窓から空を眺めていた。

無地の真っ青な空溶け込んで 二度と取り戻せやしないのさ

– あるまじき行為

5曲目「あくまのて」は、学校を休んでつらくて、家の布団の中でイヤホンをつけて、何百回もリピートしたのを覚えている。

永久に続いてゆく坂道
上ったと思ったら下って
破滅を望む人もいたりして
世界の終わりへとまっしぐら

– あくまのて

ところできみはどうしているの
はるか未来をのぞきこむ
信じるものさえ救われず
いつか時は逆回転

– あくまのて

うつくしいものに触れていたいのさ
ほかのなにも構いやしないんだ

– あくまのて

6曲目「地下鉄の花」は、その通信制高校に行かなくなり、代わりに高認試験を無断で受けに行き、その時の冬の寒い地下鉄の駅構内を思い出す。

7曲目「大後悔時代」もバスの中でよく聴いていた。

とんでもないぼろをまとって
晴れの舞台で反吐を吐いた
– 大後悔時代

8曲目「平行線」や9曲目「雑音世界」は、学校の昼休みや移動教室の時に、気持ちの悪い周りの生徒の声を遮断すべく、イヤホンを耳に詰め込んで、ひたすら聴いていたのを覚えている。

今でも平行線という曲を聴くと、当時の教室の温度感、制服の感じ、周りの雰囲気などがありありと思い出される。
アルバムの中でも特に好きな曲だ。

展開の変化もすばらしく、楽曲が持つ独自の空間が頭の中に広がっていく。
引用した部分の歌詞以外も、素晴らしいとしか言いようがない。

いつか言葉の海に飛び込んで
海の底の砂に触れたいのです
意味なんて無いさ漂って

あるのは平行線
はるかな平行線

– 平行線

9曲目「雑音世界」は、まさに当時の俺の心境を歌っている。
周りの生徒や教師の声が雑音でしかなかった。
劣等感の強い思春期の人間の多くが感じそうなことだが。

はじまるまえからおわっている
降りるはずのない幕をまっている
どこかへんででもまともみたいな
世界の明日がだれにわかろうか

– 雑音世界

ぷっつん気取りのぼくやきみは
誰かのために何かができない
どれもこれもがはじけた残像
壊れた舞台にどれもなじんでる

– 雑音世界

9曲目「すみれ」は、当時、瞑想や体外離脱に挑戦していて、現実世界とは全く世界観や雰囲気の違う脳内世界や夢の世界のこととオーバーラップしている。
明晰夢から目覚め、現実世界で外に出かけていくときのことを思い出す。

この曲は最後、激しい歪のギターの展開があり、その後、静かで不思議なピアノで終わる。

夢から醒めてぼくらは
果てなき明日への旅に出る

– すみれ

「すみれ」の最後のピアノは、そのまま10曲目「ネクラエンド」につながる。
ネクラエンドという曲の素晴らしさは、先程書いたとおりである。

10分という長さの中でこれまでの9曲の歌詞がメドレーのように詰まっており、この世界を全て包摂したような空間が広がる。
本当に俺は死ぬ間際に「ネクラエンド」を延々と聴きたい。

「ネクラエンド」を聴くと、高校の時の記憶も出て来るが、それ以外のあらゆる場面も思い出される。
18歳のころ、一人暮らしから実家に帰ってきてニートをしていて、平日の昼間に何時間もぼーっと天井を眺めながら、この曲を聴いていた記憶がある。

「ネクラポップ」のMyspace版

ネクラポップというアルバムには、Amazonでも売られているCD以外に、五島圭さんのMyspaceにアップロードされたバージョンがある。
そちらはかなり荒削りで、音質も悪いのだが、CD版とはまた違った雰囲気があり、好きだ。

【Myspace】ネクラポップ

ネクラポップのその他の楽曲。「虚言鳥」や「ムニムニ」など。

ネクラポップというアルバムを紹介したが、他にもシングルで素晴らしい楽曲がある。

まず「人間の屑」というシングルの3曲目に収録された「虚言鳥」という曲。
この曲は、一回目の高校をやっとやめられる、という状況の時に聴いていて、まさに歌詞の内容と自分が重なった。
担任教師のことを思い出す。

あまりないものばかり 欲しくてたまらないのです
嘘みたいな現実と 今日でおさらば

冷たくあしらっちゃうんです いずれはいなくなるのです
クソみたいな現実と 今日でおさらば

– 虚言鳥

今に見てろって そう言うなって
金縛りにあうんだって

– 虚言鳥

やめたいんだ もうやめたいんだ
かなしみはもうたくさんだ

だから期待しないでくれ そんな目で見ないでくれ
くじけてるのは僕のほうなんだ ただ少し飛び跳ねてよ

二度とそばにこないでくれ 死ぬほど抱きしめてくれ
敗れ去るのは僕のほうなんだ すべてを打ち消してくれ

墜落していくのは虚言の鳥

– 虚言鳥

歌詞がすべて素晴らしいので、抜粋のはずがほとんど書いてしまった。
※現在歌詞カードがないので、漢字の表記などは正しくないかも。

他にも「あるまじき行為」というシングルの3曲目に収録された「ムニムニ」という曲。
スタンドバイミー進行で、冬の雰囲気を感じる。
中毒性があり、何度も何度もリピート再生した。

ラストの「坊さん 牧師」という展開も面白い。

ネクラポップの曲は自分でもよくコピーしたが、この曲は特に弾き語りしまくった。

まったくのまぬけになって あの娘に手を振った
ゆっくりとまともになって なにもかも忘れちゃうんだ

やりなおせ できるならそうしてるさ

– ムニムニ

何年経っても僕ら この殻に篭って生きてくんだ
破れやしないだろう 奴だって夢みたいな恋患ってんだ

何回やっても僕ら 同じとこでつまづいちゃってんだ
だけど限界なんだぜ今夜 痛みの海をさまよってんだ

– ムニムニ

「ユメノハテ」というシングル4曲目の「アイだけが」という短い弾き語りナンバーも良い。

いつか軟弱な幻想を破壊せよ
すべてはそれから

– アイだけが

ネクラポップの五島圭さんと話がしてみたい

これほどの楽曲を生み出した、ネクラポップの五島圭さんという方と、一度でいいから話がしてみたい。
一体どんな人なんだろうか。
作品と作者は分けて考えろと言う人もいるが、最近どうしても気になっている。

Syrup16の五十嵐隆さんにも同様の事を思う。
(ネクラポップをすすめられたのは、俺が「Syrup16gと似たバンド知りませんか」と言ったから)

ネクラポップ公式BBSを見てみると、2010年代もライブハウスでたまに弾き語りライブなどをされているようだ。

ネクラポップの解散と新曲の音源について

ネクラポップはメンバーチェンジを繰り返し、現在ホームページには五島圭さんの名前しか書かれていないが、解散したということなのだろうか。
「天使のポップ」「かなしくない」などの未発表曲もあるようだし、活動を続けてほしい。
「ネクラポップ」というアルバムですべてが完結しているように俺は感じてしまうが、やはりネクラポップの新しい楽曲は聴きたい。

さいごに

「19歳までの人生は、その後の人生すべてと同じくらい重みがある」
とかいう言葉がある。

俺は、
「学校に行けなくて、将来どうなるんだ」
「働けない」
「人とうまくやっていけない」
などの劣等感の塊で、苦しんで引きこもったり、躁状態みたいにハイテンションになったりを繰り返して、そこそこ内容の濃い10代の日々を送ってきた。

今年24歳になり、ちゃんと金も稼ぎ、独り立ちできるようになったが、今でも10代の頃が忘れられない。
酒も覚え大人になったのはいいが、感受性がどんどん弱まり、生きている実感が少ない。

俺はたまに、この先なにをすればいいかわからなくなる時がある。
「ネクラポップ」というバンドの楽曲に多大な影響を受けたのはいいが、それで俺はどこにたどり着けばいいんだろうか。

ただこの記事で、「ネクラポップ」という俺にとって最も重要なバンドについて書けて、そのことには満足しました。
正直、まだまだ書き足りないことや、書き忘れてることはあると思うが、きりがないのでここらへんにしときます。

この先、ネクラポップを超えるバンドに出会える気がしないが、それが嬉しくもあり悲しくもある。
どちらにしても、俺はこれからも死ぬまで「ネクラポップ」というバンドを聴き続けます。


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最後まで読んでくれてありがとうございました。
筆者である髭林おなもみや各記事について気になったことがあったらお気軽にご連絡ください。
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コメント

  1. 髭林おなもみさんへ より:

    こんにちは
    ネクラポップ初めて聴きました
    凄かったです ばかみたいな感想ですが本当に凄いと思いました
    ただその凄さゆえ聴くのが辛くなりました
    チープな音でつくられていますがそれが相まって更に心をえぐられる感覚になりました

  2. tsu より:

    はじめまして。

    私もネクラポップ大好きです。

    ネクラポップを大好きでいる方の言葉に触れられて本当にうれしいです。

    五島さんのうたを聴きたい。
    切望しています。