多くの人がアンザッツを用いた発声訓練に興味を示さない理由 多くの女性が発声訓練に興味を示さない理由

人とカラオケに行ったり、弾き語り配信などを見ていると、
「高い声出せるようになりたいなぁ~」
などと言う人が結構いる。

そういう人に、アンザッツを用いた発声訓練を説明して勧めてみるんだが、今のところ興味を持ってくれた人は少ない。
外喉頭筋群などについてもできるだけわかりやすく説明しているつもりなんだが、どうもピンときてくれない。

ミックスボイスという言葉のポップさ

発声訓練したいと言ってる人に、
「具体的に、どういう声出したいの?」
と聞くと大体、
「地声のまま楽に高い声が出せるようになりたい」
と言う。

そこで俺は頑なにミックスボイスという言葉は使わず、外喉頭筋群やアンザッツで説明している。

たぶんミックスボイスという言葉を使ったら一発でピンときて、
「ああ!」
となると思う。

結局のところ、多くの人はアンザッツを用いた発声訓練よりも近代的発声訓練法を求めているんだろうな。
外喉頭筋群とかややこしいし、年数かかるのだるいし、仮声帯発声とか、変な声出すの恥ずいし、とか、多くの人は思うんだろう。

俺の説明が下手くそか、または、俺自身の発声能力が伴っておらずデモンストレーションに魅力がないのかもしれない。

だが、近代的発声訓練法を勧めて、
「ミックスボイスっていう声があって、コツさえ掴めば、すぐにでも地声のまま高音出せるよ!」
なんて言うと、食いついてきやすいはず。

近代的発声訓練法は即効性があるように見えるし、とにかくミックスボイスという一つの声色さえ追っていればいいから、とっつきやすいんだろう。
ミックスボイスという言葉のポップさもかなり影響してると思う。

アンザッツに興味を持つ人

アンザッツを用いた発声訓練に興味を持つ人というのは、オタク気質な人、職人気質な人、穿った人、逆張りな人、とかが多いと思う。

俺自身も、発声訓練には15歳くらいから興味があって、アンザッツを用いた発声訓練に出会うまでにあらゆる近代的発声訓練を見てきた。
でもどれも信じられなかったし(逆張りしてた)、配信で高音について話すときも頑なに、ミックスボイスという言葉は使いたくなかった。
1年半前にアンザッツという言葉を知ったとき腑に落ちた。

ある程度近代的発声訓練法を渡り歩いた人とかじゃないと、アンザッツを用いた発声訓練を説明しても食いつかない気がする。

俺がアンザッツを用いた発声訓練を好きなのは、アンザッツという7つの声色(+仮声帯発声やホイッスルボイスやエッジボイス)の合理性はもちろん、外喉頭筋群・内喉頭筋群を用いれば、世の中のあらゆる声を分析できるというところ。
これがかなり面白く、正直言って、自分が発声可能かは置いておいて、他人の声を分析して楽しめる。
俺の配信でも、リスナーにURLを貼ってもらって、歌手や歌い手などの声分析をしてたことがあるが、おもしろすぎて6時間くらい一気に過ぎた。

多くの人はそもそも、知っている歌手や声の母数が少なすぎる。
知っている歌手の母数が多ければ、アンザッツや外喉頭筋群である程度分類できることが面白いと感じてくれたりすると思う。

俺は、アンザッツを用いた発声訓練を教えてもらったとき直感的に、
「怖い」
「声を分析されてしまう」
つまり、
「人格を分析されてしまう」
と思って恐ろしくなりスルーしていた。

だが勇気を出して、
「じゃあ俺の喋り声はアンザッツや喉の筋肉で言うとどういう傾向なんですか」
と尋ね、今はこのようにアンザッツを用いた発声訓練を主軸にしている。

アンザッツで検索して出てくるページは発声配置に関するものばかり

今現在、『アンザッツ』というシングルキーワードで検索すると、
「声をうなじにあてる」
とか、
「鼻にあてる」
などの内容ばかり出てくる。

各アンザッツにおける、どこどこに響いているという感覚はあくまで結果的に得られるものであって、それを目指してアプローチするのは本末転倒。

アンザッツは未だに発声配置と解釈されがちで、それをそのまま受け取ると学校の合唱などでよく言われた、
「声を校舎の後ろまで飛ばす勢いで!」
「声を体育館の壁めがけて!」
とかと同じくらい危ない内容。

多くの女性が発声訓練に興味を持たない理由

https://onamomi22.com/wp-content/uploads/sing_1543750711.jpg
発声訓練に取り組んでいる女性はかなり少ないように思う。
それはなぜなのか理由を考えた。

女性は平均的に男性よりも歌が上手い人が多い

前から書いているが、ほとんどの女性はジェンダー観の影響もあってもともと裏声(伸展)が強い。
なので、高音が楽に軽く出せたり、音程が正確だったり、滑舌が良かったりして、平均して発声能力が高い人や、歌が上手い人が多い。
nanaを聴いて回ってみても、男性は下手な人があまりにも多いが、女性は平均してうまい人が多い。

男性の声というのはジェンダー観的に地声(内筋)が強すぎて、高音が出ない、高音が苦しい、裏声が出ない、音程が取りづらい、滑舌が悪い、ひっくり返る、などなど、歌が歌いづらい要素が詰まっている。

歌が歌いづらいことの原因はそもそも、発声自体がしづらい、ということが多い。

男性は発声能力が低い人が多く、ほぼイコール、歌唱力が低い人が多い。

歌唱力と発声能力

歌唱力と発声能力というのは分けて考えるべきで、
『うまげな節回しをしていても発声能力は低い人』
もいるし、
『発声能力が高くても棒読みみたいな歌唱の人』
もいる。

歌唱力というのは定義があまりにも難しいが、とりあえずこの場合は、
『リズム、ピッチ、滑舌あたりが正確』
ということにしておく。

俺が思うのは、
『発声能力があまりにも低すぎると、歌唱力は上げようがない』
ということ。

『発声能力は高いが、歌唱力が低い、歌心がない』
という状態も問題だが、それは正直なんとかなりやすいと思う。

声がまともに出ないことには、どうしようもない。

だから最近は俺は発声訓練も、ボイストレーニング(発声能力を上げる訓練)と、ボーカルトレーニング(歌唱力を上げる訓練)を分けるべきじゃないかとも思っている。

女性は歌唱力を重視している

男性は発声能力が低い人が多いため、まともに歌うこともできないので、発声訓練をやり始める人が多いんだと思う。

女性はもともと発声能力が高い人が多いため、高音が出ないとか苦しいとかいうことに悩むことが少なく、そんなことより、
『いかにうまく歌うか』
ということを考えている人が多い。

女友達や母親などと声や歌の話をしてみると、女性は発声能力について興味がない人が多い。
どうすれば歌がうまくなるか、歌唱力を上げられるか、人を感動させられるか、などを考えている。
レベルが高いと思う。

だからか、女性は男性に比べて歌や声に対する批評がかなり厳しい印象。
自分(女)は伸展が強く楽に高音出るから男もそうだと思って、高音出るのは当たり前、その先の表現力がどんな感じかを聴いてる印象。

実際は男の大多数は伸展弱すぎて高音まともに出るかどうかに腐心していて、自由に表現する余裕が足りない事が多い。

俺なんかは、発声がまず納得いっていないせいで、歌をうまく歌う、人を感動させる、なんて考えている暇がない。
もちろん発声能力を上げるのと歌唱力を上げるのは同時進行したいのだが、どうしても、考えている暇がない。

最初からある程度自由に歌える女性は、発声能力のことなんか考える必要もないようだ。

男性よりも遥かに先を行ってるなと思う。

まぁ女性でも、自由に高音が出ずひっくり返りまくる人や、変に地声が混合して声が揺れている&割れているで歌いづらすぎる人もいるので、そういう女性が男の歌声をどう聴いてるかはわからない。

変な声を出したくない

上述のことはある程度正しいと思うが、もう一つ、女性が発声訓練に興味を持たない理由があった。

それは、
『変な声を出すと女としての価値が下がる』
と思っている場合。

発声訓練をして声を鍛える際には、仮声帯発声や、吸気発声など、奇声が出さないといけないことがどうしても多くなる。

それらの下品な声や奇声などを出すと、
「女として見られなくなるんじゃないか」
「女を捨ててると思われるんじゃないか」
と思う女性は多そうだ。

現に、知り合いの女性などにエッジボイス出して、仮声帯ノイズ出して、と言っても恥ずかしいと言って出さなかったケースもある。
ホイッスルボイスなんか喘ぎ声っぽいし、出したくないのはわかる。

でも、発声訓練以前に、特定の声をだすのが恥ずかしいと言うのは人格の自在度が低く、苦しいだろうなと思う。
それに、普段出さない声、今まで出してこなかった声、を出さないと、声を変化させることは難しい。

まぁ、声なんか変化させなくても今のままで十分自由に歌えている、と思っている女性はそのままでいいのだろうが。

女性が発声訓練をやる目的

男性が発声訓練をやる目的は大体、高い声を楽に出したい、高い声を力強く出したい、女性的な声を出したい、もっと低音が出したい、あたりだと思う。

女性が発声訓練をやる目的で多そうなのは、低音が出るようにしたい、高い声を力強くしたい、もっともっと高い声が出したい、萌え声が出したい、男性の声が出したい、とかだろうか。

女性はなんせもともと伸展が強いので、それらの声を出すための各トレーニングのハードルも男性より低そうだ。
例えば伸展を鍛えたいと思ったときも、ジェンダー観的に、日常生活から普段より伸展を強めて喋っても周りは受け入れてくれると思うので、訓練しやすい。
(ありがちな、電話のときだけ1オクターブ声が上がるとか。)

低音を出したいという場合も、ひたすら内筋入れまくって(収縮させまくって)地声を出しまくってたら良さそうで、男性が高音を出せるようになるより楽じゃないか(これは偏見かも)。

変性意識状態にしてもそうだし、やはり歌においては女性はかなり優位だなと思ってしまう。

女性に天然で中声の人が多い理由

女性ジェンダー観の声は伸展が強くて、歌に向いている。
伸展が強いと、音程や滑舌が良くなる傾向がある。

女性は何の訓練もしていないのに天然で中声の人も多い。
もちろん、地声と裏声が全然つながらない女性も多いが、男性よりかは遥かに天然中声率が高い。

なぜ女性は男性に比べて女性に天然で中声が多いのか。

色々理由はあると思うが、一つは、裏声で歌い続けることに抵抗がなく、それによって勝手に融合していくからじゃないだろうか。

男性がカラオケで歌(特にアニソンなど)を全編通して裏声で歌うと、だいたいキモい。
だが女性の裏声は、おそらくほとんどの人の耳にききよい。
なので女性は裏声で歌い続けることに抵抗が無いんだと思う。

もともとは地声と裏声の対比が激しい女性でも、ちょっとでも高いところは裏声に切り替えて歌う、ということを長くしていると、気づかないうちに裏声下降の練習になっていて、喚声点などの裂け目を埋める機能が発達してくるんだろう。

歌が得意じゃない女性でも、喋り声さえも中声という人もいる。
そういう人は当然歌うときも中声だろう。

喋り声から中声の女性は、俺のような、歌声だけ中声の人と比べてさらに、自分の地声と裏声の対比がわからなくなっているように思う。

最初から地声のような響きで高音が出せるので、高音がきついという感覚がわからなかったりするかもしれない。
それは羨ましいが、分離や3a練習をかなり頑張らないといけないので、ある意味声の訓練を始めるハードルは高そう。

そういう場合、中声固着(つまり、裏声も地声も喪失の状態に陥っている)はずなので、よくない傾向ではある。

俺は女性のような、伸展が強くて軽い声に本当に憧れている。
それだけに、女性の各アンザッツや吸気発声をきいてみたい。

最近は、知り合いの女性に吸気地声を教えて出してもらったりして楽しかった。
今後、少しでも声の変化や向上に興味がある女性を見つけたら、遊びとして発声訓練を紹介していこうかと思う。

まとめ

以上です。


はじめに以下の記事を読んでいただくことをおすすめします。

地声/裏声/各アンザッツの概要と発動する内喉頭筋群/外喉頭筋群(喉頭懸垂機構)の筋肉名 働きや役割について
地声と裏声の定義や、各アンザッツの定義と、発動する喉の筋肉名を表記しました。 筋肉名は内喉頭筋群と外喉頭筋群(喉頭懸垂機構)に分けて、...
発声訓練を実践する際の基本的な考え方
この記事では、俺自身が独学で発声訓練を実践するにあたって基本スタイルや、考え方などの注意事項を記します。 声の可能性 ・すべ...
発声訓練時に用いる言葉(用語)や表現について 感覚の共有 定義やイメージの食い違い 等に注意
このブログで用いている言葉一覧 発声訓練 ※ボイストレーニングと同じ意味。 歌唱訓練 ※ボーカルトレーニングと同じ意味。 ...
髭林おなもみの音域(単純発声/歌唱)と好きな歌声 中性的~女性的な美声が好きな理由
音域 歌唱開始日:2007年 発声訓練開始日(独学):2018年1月 単純発声 地声最低音 F2→E2(2019年6月) ...

このブログの記事は、一学習者・一素人の気付きとして書かれたものです。
特に発声訓練に関する記事の内容は、安易に実践すると危険な場合がありますので、自己責任でお願いします。

コメント

  1. ゆう より:

    スポーツに筋トレが必要ってことは割と誰でも分かってくれると思います
    でも声に筋トレが必要と言われても分からないのは何故なんでしょう
    声を作るのは結局のところ喉の筋肉
    色んな声を出せば喉の色んな筋肉が鍛えられる
    だからその筋肉を使って更に色んな声を出せるようになる
    結局のところこれだけのことだと思うのですが

  2. ぽんた より:

    筋肉落ちたら普通に歌下手になるしね
    子供の頃歌で褒められたけど声変わりで地声優位になって下手になっちゃった

error: