外喉頭筋群(引き上げ、引き下げ、後ろに引く)の感覚や言葉の定義について

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内喉頭筋群と外喉頭筋群(喉頭懸垂機構)の筋肉名と略称 働きや役割について

内喉頭筋群の話の時は内筋やら前筋やら側筋やら、具体的な筋肉名の略称で呼べば問題ない。

しかし、外喉頭筋群の話のときは、引き上げとか引き下げとか、人によっては上げとか下げとか引きとかを使うこともある。
それらはまるで声を当てる方向、または喉絞めや団子声とイコールかのような印象になってしまい、誤解を生みやすい気がしてきた。

引き上げ・引き下げという言葉

例えば、『引き上げ』という言葉の認識さえも人と食い違っている事があると今日気づいた。

『引き上げ』は”上に引く”から、『上前と上後両方指している』という認識が一般的(多数派)だと思う。
だが、『引き上げ』は”引き(後ろ)”と”上げ”だから『上後だけ指している』いう認識の人もいる。

結論としては、やはり、
上前
上後
上(上両方)
と言うのが最も誤解は避けやすいはず。
だからもう俺は、引き上げという言葉は使わない。

『引く』という言葉は、『後ろ』という意味で捉えられる危険性がある。
なおかつ『声帯を実際にいずれかの方向に引っ張る身体意識』という意味で捉えられる危険性もある。
なので今後『引く』という言葉は一切使わない。

「上前、上後などの方向名、または具体的な筋肉名が発動している」
と言う。

画像は外喉頭筋群(喉頭懸垂機構)の四方向の参考までに。

内喉頭筋群のように、筋肉名で呼べばいいんじゃね?という意見もあるが
外喉頭筋の名前は内喉頭筋の名前のように短く略すことが難しいという問題がある。

上前は甲状舌骨筋、上後は茎突咽頭筋と口蓋喉頭筋だが、長いし略しようがない。

ただ、その
上前
上後
上(上両方)
という言葉は言いやすくていいが、『声を当てる方向、声を飛ばす方向』と勘違いする人もでてくるかも知れない(後述)。
なのでやっぱり一番厳密なのは筋肉名なので、要所要所では筋肉名も使っていく必要があると思う。

前後のほうが重要

最近のやりとりでは『上前』と言ったり『前上』と言ったり、前後がごちゃごちゃになってた。

声において下(の筋肉の発動)が原因で上(の筋肉の発動)が結果、とは必ずしもならないが、後ろ(の筋肉の発動)が原因で前(の筋肉の発動)が結果、には必ずなる。
上下よりも前後のほうが枠組みが広い。
なので、上下よりも前後が前にきたほうがいい気がする。

引き上げや引き下げという言い方は上下ばかりことさらに言っていて、ハイラリやローラリのような平面的な印象を与えかねない。
俺も昔は、女性的な声の人に対して、
「引き上げが強い」
とか言ってたが、女性的な声っていうのは厳密に言うと後ろが強いので、やっぱり前後のが重要。

これからは、後下、後上、前下、前上と言う風に呼んでいく。

後ろへ引く感覚とは?

ところで俺がこれまで、フースラーメソードを実践しているのにもかかわらず、引き上げと引き下げという上下二方向を指すような言葉しか使ってこなかったのはなぜか。

それは、
「後ろに引く感覚というのがわからない」
から。

これをわかっている人はそこそこいるらしい。
実際に喉が後ろにひかれているような感覚らしい。

特に後下(輪状咽頭筋)は最大限の伸展開大なので、声をだすのに最も重要だ。
だが、下後ろへの引きの感覚がわからない。
6かフラジオレットの感覚というのはわかるが、他のアンザッツを出してるときや歌ってるときに下後ろに引く感覚はわからない。
6に近い感覚というならまだわかるが、フラジオレットの感覚と言われると喉締まる。

後ろへの引きの感覚がわからないのは、混合が強いから、後下が弱いから、前が強すぎるから、などあるらしい。
改善していって、できれば後ろへの引きの感覚がわかるようになりたいもんだ。

四方向の筋肉の発動と発声配置、サウンドビーム

余談だが、外喉頭筋群(喉頭懸垂機構)の四方向はあくまで、筋肉の発動する方向である。
前下、と言った場合は、
『前下の筋肉が発動した感覚』
『前下の筋肉が発動した際に出る出音のイメージ』
という意味である。

間違っても、
『(口から見て)前下に声を当てる・飛ばす」
ということではない。

だが実際に、前下を強く発動させると出るアンザッツ3aという声は、口から見て前下の方向にある、胸にや鎖骨に響いている感覚がある。
それを共鳴や発声配置というが、あくまで個人差の大きいものであり、幻想とされている。
自分で感覚を掴むためのアプローチの一つとして使うならいいが、使いすぎたり、他人にまで強要すると危険なので注意。

アンザッツもそもそもは声をどこに響かせるといった発声配置の話だったらしいし、チェザリーのサウンドビームという概念もほぼそのこと。
それらは幻想なので、あくまで『(各筋肉が発動した時の)出音』を頭に思い描き、忠実に発声していくことを忘れずに。

まとめ

この話をすると、
「そんな具体的な筋肉名練習や歌の上達に使えるのか、無駄だろ」
という意見飛び出す気がするが、論点が違う。

この話は、
「他人と声の話をするときに、言葉が指すものの違いを限りなく減らしてスムーズにやりとりする」
ための話。
ブログの記事で人に伝えるのも含む。

次の記事
声について人と会話する時は言葉の定義やイメージの食い違いに注意

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