後下(輪状咽頭筋)への引きがある声とは 支え、張り、ハスキーボイス(サラサラ声)、野原しんのすけ声との関係

けっこう前から、
「後下への引き」
という言葉の意味がよくわからず、考えてきたが、やっとわかってきた。

多分、声の支え(安定)、張り(ベルティング)、良い声(間抜け声やキンキン声の解消)、サラサラ声(開大)、しんのすけ声などに関係している。

後下(輪状咽頭筋)とは

後下とは輪状咽頭筋のことで、最大限の伸展(と開大?)を発動させるとのこと。

つまりどういう声なのか、というと、特徴で言うと、
・ハスキーボイス(サラサラ声)
・ソプラノ歌手の声
・野原しんのすけ声
の3つかなと思う。

後下はアンザッツで言うと6番であり、とりあえず『太い裏声』と捉えていいと思う。

後下に引くとどうなるか

後下に引けば前上が弱まり、キンキンが軽減する。
声が上ずっていたり、間抜けな細い声になる人は、後下が弱い。
追記:前下も弱い場合が多いです。

間抜けさや細さや不安定さは、声を張ろうとしたときに顕著に出る。

上に引くほど軽くなって高音は出しやすくなるが、歌に使える声にはなりづらい。
『下』に引かないと、ヒョロヒョロで間抜けな、不安定な声になる。

上への引きがないと高音に持ち上がらないが、上だけでは不安定で間抜け、下への引きがないといい声にならないし安定もしづらいが、前下だけでは声が高音に持ち上がらず、重すぎる。

楽な高音発声には後下⇔前上の引っ張り合いが重要。

声が細く間抜けだったり、不安定な場合は『後下』が弱いということ。
そういう意味で後下は『支え』と呼べる気はする。
(支えの定義は色々あって曖昧なのでもっと厳密にしていく必要はあるが。)

後下か前下か

「後下への引きが足りない」
という場合は、軽く、なおかつ安定して出したい場合だと思う。

前下は内筋(地声)なので、声が重くなりすぎる。
前下は3aであり、太い地声。
なので男性っぽくなりすぎたり、重くなりすぎたりして、しんどい。

後下は裏声なので、
『太く、安定はするものの、重くはならない』
という感じだろうか。

上にも書いたように後下は下なので『重い裏声』だと思いがちだが、最大限の伸展なので軽い。

ハスキーボイスというかサラサラ声

後下の発動した声として、ハスキーボイスと言うかサラサラした声というのがある。

ハスキーボイスにもポリープ・結節由来のものなど色々あるので誤解を招くかもしれない。
俺が言うハスキーボイスとは、カサカサのしゃがれ声じゃなく、サラサラした成分が入ってる、息漏れ気味みたいな声のこと。
(『スモーキーボイス』と言うとちょうどいい、という人もいた)

女性は前下(内筋)が弱い人がほとんど。
内筋(収縮)が弱いということは、多くの場合は前筋(伸展)(後下)が強い。

そういうのも含めて、女性はサラサラ成分が入っている人がかなり多い。
ほとんどの女性の声はサラサラしている。

アニメ声・萌え声の人など上が強すぎる人は除く。
そういう人はキンキンやツヤツヤ。

そもそも裏声というものは多かれ少なかれサラサラしている。

ハイトーンボーカリストの男性も、喋り声にハスキー成分というかサラサラ成分が入っている人が多い。
それは、静的に後下が強いからなのかなと思う。

あと、女性は驚いたり怖がったときに咄嗟にフラジオレットで叫べる人が多い時点で後下が強い。

この人は男だけど咄嗟にフラジオレットを出している(00:54)。
普段の喋り声もかなり女性的なので、後下は強いはず。

野原しんのすけ(CV:矢島晶子)声

クレヨンしんちゃんの野原しんのすけの声はかなり後ろに引いている。
だが、内筋もけっこう強い。

俺は今までしんちゃんの声こそ後下に引いてる声かと思っていたが、最も後下に引いた声はソプラノ歌手の裏声だ。
繰り返すが、後下はアンザッツで言うと6であり、太い(深い?)裏声だ。

色んな意味で、しんのすけ声を後下へ引いた声の代表とするのはよくない。

男性の歌声からは多かれ少なかれ必ずしんのすけ成分が聞き取れる気がする。
声が安定してる人は特に。

女性の声は更に後下が強く、前下が弱いので、しんのすけ成分ではないと思う。

ただ、後下に全然引けない男性より、もともと後下が強い(かつ、前下にも多少引ける)女性の方が、しんのすけの声は真似しやすいかも。

後下を鍛える方法

後下は最大限の伸展であり、伸展はすべてのベースなので、声の安定(支え)のために重要なはず。

俺の場合、前下には引けるが、後下に引くのは苦手なようだ。
最大限伸展した、軽い裏声を出すのが苦手。

後下を鍛える方法を書いておくと、究極的にはアンザッツ6ガムだと思う。

苦手な人はかなり出しづらいと思うが、コツとしては、顎を限界まで引いて、そこから更に口を開けて、下の歯を指でさらに下に押さえつけて裏声を出そうとするといい。
慣れていないと、声を高音に持ち上げるのも大変だと思う。

その状態でガムをかけようとするとさらにきつい。
俺は今のところ、呼気圧に頼らないとガムがかからず努力性がすごい。
まぁそのうち楽に出せるようになるだろう。

ちなみに6ガムをやりまくったあとはかなり後下に引けて、声が安定し、前上が主張しすぎず間抜け成分が減る。
これも、発声練習(歌う前の準備)として使えそうだ。

追記

俺の声は、後下への引きがだいぶ弱い。
声が全然サラサラしていない。

中途半端に後下に引いてる声は、ハスキーというか虚脱した感じがある。
それを小さい頃からモラルセンス的に嫌ってたから後下への引きが弱いんじゃないだろうか。

あと喋ってて抑揚したときにカスカスの裏声にひっくり返るのもいやだったというのもあると思う。
それもフラジオレットの一種だとしたら後下の発動ということになる。

後下とフラジオレットと開大

ちなみに後下はフラジオレットでもあるので、フラジオレットでも鍛えられるはずだが、いまいち鍛えられている感が少ない。
上に引いてしまっている感じがある。

フラジオレットは開大だそうで、上述したように開大についてはよくわからないので、わかったらまた書きます。

追記

まだ完全にはわかってないが、
『ガムは伸展を促進する、つまり後下の発動が強い』
『ガムは閉鎖を促進する、つまり前上の発動が強い』
『ガムの根本は後下(最大限の伸展)と前上(最大限の閉鎖)の綱引き』
ということがわかったのは大きい。

つまり後上は、6(後下)で最大限に伸展させ、ガム(前上)で閉鎖させるための、中継地点という感じだろうか。

まとめ

最近、無声練習についても紹介したが、それでは『上下』しか鍛えられないように思う。
『前後』は、声を出さないと鍛えにくいはず。

例えば、顎を限界まで引くだけで下は鍛えられる。
だが、その状態で声を出さないと、前や後は鍛えられないということ。

顎を限界まで引いて吸気6を出したりするのも効果があると思うで試してください。
ポイントはとにかく、喉を最大まで下げたり、顎を限界までひいて、野太い裏声を出すということです。

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