外喉頭筋群 拮抗の関係は後下⇔前上と後上⇔前下 グラデーションの関係とは

これまで1年ほど、主にフースラメソードの外喉頭筋群(前後上下)と内喉頭筋(伸展や閉鎖)を軸にして、発声訓練の記事を書いてきた。
基本的には正しく書いてきたのだが、一つ致命的に間違っていることがあったので、該当する記事をできる限り訂正した。

どう間違っていたかをこの記事で説明します。

結論から言うと、

拮抗(引っ張り合い)は、
後下⇔前上(伸展⇔閉鎖の関係)
後上⇔前下(開大⇔収縮の関係)
だけということ。

上同士や下同士、前同士や後同士は、
『引っ張り合い』でなく『グラデーション』と読んだほうが良いという仮説も出てきた。

追記:
未だに『後上』と『開大』が謎なので、この記事に書いてあることは不確定です。
断言形ばかりですがあまり信じないようにしてください。

外喉頭筋群の引っ張り合い

外喉頭筋群は四方向あり、それらが引っ張り合うことで声を出せている。
(拮抗という言葉があるが、拮抗=引っ張り合いということで良いと思う。)

その引っ張り合いは、
後下⇔前上(伸展⇔閉鎖の関係)
後上⇔前下(開大⇔収縮の関係)
だけしかない。

追記:断言してしまったが、主に引っ張り合うのはその二つということ。
詳しくは以下の『グラデーション』の項目を読んでください。

俺は以前まで、
『前下(収縮)が発動している時、静的に後下(伸展)が強い』
『前上(閉鎖)が発動している時、静的に後上(開大)が強い』
と言っていた。

それは間違いではない気もする。

前下は収縮で後下は伸展なので真逆、
前上は閉鎖で後上は開大なので真逆、
だが、例えば、『前下が得意』ということは、『喉頭を下に引くのが得意』ということなので、『後下も得意になれる可能性が高い』ということにも繋がる(前上や後上に置き換えても同様)。

それは、
『拮抗(引っ張り合い)』
ではなく、
『同じ高さの喉頭位置で地声を出すか裏声を出すか』
という、
『グラデーションの関係』
という風に捉えたほうが良いんじゃないかと思う。

グラデーションの関係

下同士は引っ張り合いようがない。
上同士は引っ張り合いようがない。
後同士は引っ張り合いようがない。
前同士は引っ張り合いようがない。

後下⇔前上(伸展⇔閉鎖の関係)
後上⇔前下(開大⇔収縮の関係)
2パターンでしか『拮抗(引っ張り合う)』はできない。

だが、実際に声を出したり歌う時は、
『低音では後上⇔前下(開大⇔収縮)』
で、
『高音では後下⇔前上(伸展⇔閉鎖)』
にスライドしていくような、『グラデーション』をしているはず。

『後下⇔前上』という拮抗に、
『後上⇔前下』という拮抗を、
グラデーション的、スライド的に『混ぜる』という感じだろうか。

それは『地声(重い)』と『裏声(軽い)』という『真逆』のものを少しずつ増やしたり減らしたりしているのであって、『拮抗(引っ張り合い)』ではないはず。

なんとなく、
上同士で引っ張り合っている
下同士で引っ張り合っている
前同士で引っ張り合っている
後同士で引っ張り合っている
などの解釈(以前の俺のような勘違い)もしてしまいそうになるが、があくまでそれは、
『拮抗(引っ張り合い)』
ではなく、
『グラデーション』
という風な捉え方をしたい。

まとめると、
『伸展⇔閉鎖(似たもの)』『開大⇔収縮(似たもの)』
が、
『拮抗(引っ張り合い)』
なら、
『伸展⇔収縮(真逆)』『開大⇔閉鎖(真逆)』
は、
『グラデーション』
という風に捉えたほうがいいはず、ということ。

『拮抗(引っ張り合い)』
は、
『似たもの同士』
で行われ、
『グラデーション』
は、
『真逆のもの』
で行われる。

外喉頭筋群をまとめて言う際の注意

ちなみに、『上は軽い』とか『下は重い』とかは間違いだ。
後下は最大の伸展なんだから軽い。
前下は重く、前上は軽い。
後上は前下と拮抗するので多少重いはず。

重い順に並べると、前下>後上>前上>後下。

『前』と『後』とか『上』とか『下』とか、外喉頭筋群を2つをまとめて言うのは、これまでの俺のように色々と勘違いが起こりやすい。

基本的には、上とか下じゃなく、
後下⇔前上(伸展⇔閉鎖の関係)
後上⇔前下(開大⇔収縮の関係)
というまとめ方が正しい。
(前者は軽いし後者は重い。)

だが、先程のグラデーションの話を踏まえると、
『低音~高音にかけてどこが顕在化していくか』
という意味では『上』『下』『後』『前』というまとめ方も間違いではない。

つまり、『前が強い』と言った場合、
『低音では前下が顕在化』
して、
『高音にかけて前上が顕在化』
していく、ということ。

原因と結果

『後が原因で前が結果』は正しい。

だが、『下が原因で上が結果』は間違い。
後上⇔前下の引っ張り合いは、上が原因で下が結果だから。

追記:
開大筋(後筋)は伸展(前筋)をサポートするという役割もあるので、必ずしも開大⇔収縮はセットではないかもしれない。
例えば、女性ソプラノ歌手のような、伸展はしているけど閉鎖はしていない(≒開大気味)女声は、少なくとも男の裏声には聞こえない。
現時点では開大にはやはり謎が多い。

ガムが閉鎖を促進する

あと、ガムは閉鎖も促進するということがわかってなかった。
追記:以前は『ガムは伸展を促進する』とも言ってたが、『収縮を緩和する』だけであって、『伸展を促進』するわけではないようだ。

というか、ガムが閉鎖を促進するということがわかってから、引っ張り合えるのは
後下⇔前上(伸展⇔閉鎖の関係)
後上⇔前下(開大⇔収縮の関係)
だけしかない、と思い始めた。

後下⇔前上はガムのバランス
後上⇔前下はクリーンのバランス
とも言えるんじゃないだろうか。

おまけ

後下⇔前上とは

・伸展⇔閉鎖の関係
・軽い声
・強く発動するアンザッツで言うと6、5、1、3b
・ガム

後上⇔前下

・開大⇔収縮の関係
・重い声
・強く発動するアンザッツで言うと3a、4、2
・クリーン

その他

・ホイッスルボイスは、後下で強烈に伸展し、前上(外筋と閉鎖筋群)で強烈に閉鎖し、後上で少しだけ開大させて出すはずなので、どちらかというと後下⇔前上に属するはず。
・エッジボイス(外筋)は閉鎖筋群(前上)をサポートするため、これもどちらかというと後下⇔前上に属するはず。

まとめ

正直この記事に書いたことはほとんど納得していないし曖昧だ。
わかりたいが、わからなくてもとりあえず練習は順調にいっている。
人に伝える時に困る。

どちらにしても、いま具体的にどう練習しているかというと、何度も書いているように軽い声は後下⇔前上の引っ張り合いなので、ホイッスルボイスと、6をひたすらやりまくっている。

訂正した主な記事

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はじめに以下の記事を読んでいただくことをおすすめします。


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