融合(混合)は勝手にしていくので分離を優先すべき

発声訓練においては、
分離(純化)・確立(強化)・融合
という工程が重要。

もう何度も書いているが、声だけでなく精神も自然界も宇宙も、
『放っておいても勝手に融合(混合)に向かう』

だから、『分離』を優先するくらいでちょうどいい。

バランスの法則

人間の体は暑くなったら汗をかいて体温を下げるし、寒くなったら震えて体温を上げようとする。

これが、自然界は放っておいても融合(混合)しようとする(中間に寄ろうとする)法則の一例。
バランスの法則とも言える。

声の場合は、しゃべったり歌ったりするだけでも勝手に混合していく。

だからこんなにも声も精神も混合している人が多い。

声も精神も、融合(混合)は放っておいても勝手にするから、人が優先すべき意識や行動は『分離』だ。

3bが最も危険

何事も『中間』『中庸』というと安定しているように見えるが、極端なことができないという致命的な欠陥を抱えている。
人生でもなんでも、極端なことや、やったことがないことや、強烈な体験などをしなくなると、成長しなくなる。

可動範囲がどんどん狭まり、自在性がなくなり、固着していく。

声でいうと3b(中声)が一番危険だ。
地声には伸展が混合し、裏声には収縮が混合するようになる。

それはつまり地声も裏声もしょぼくなっていく、喪失していく、純粋性がなくなっていくと言える。

中間への偏り

中間というと『どこにも偏っていない』ように感じるかもしれないが、実際は『中間に偏っている』。

地声が左端、裏声が右端、3bが中間だとすると、
『中間(3b)に偏ると、端が弱くなっていく』
と言える。

これをなんとかするには、徹底的に分離して純粋性を取り戻してから、一つ一つを確立(強化)していくしかない。
確立(強化)は、『(端の)拡大』と言えるかもしれない。

端の弱い中間は弱い。
つまり、分離と確立が出来ていない状態(一つ一つが弱い状態)での融合(混合)はしょぼい。

偏ることも偏らないこともできるようになることが『自在性』だ。

『音色としての3bは地声と裏声の中間(混合・融合)』
『機能としての3bは自在性』

だとすると、『機能としての3b』は『分離も融合も包摂する』と言える。

融合(混合)よりも分離のほうが難しい

声においても精神においても、融合(混合)よりも分離のほうが難しい。

声を混ぜること自体は、程度に差はあれど、大多数の人間が意識的、無意識的問わず、できている(してしまっている)。
そう考えると、純粋でない地声も裏声も、純粋でない各アンザッツも、そこそこ聞こえのいい中声も、混合という意味では似たようなものだと思う。

バランスの法則

バランスの法則というのは俺が勝手に名付けたものだが、この世の中、自然界は、ほっておいてもバランスをとって中庸になろうとするという法則のこと。
マクロビオティックにおけるヤキニクアイスパターンがわかりやすい。

声も心も、ほっておいてもバランスをとろうとする(=中庸になろうとする)のではないか。

マクロビオティックで、体質にも陰性(冷え性)と中庸と陽性(火照り)というのがある。
ヤキニク(極陽性食品)を食べた後にアイス(極陰性食品)を食べたくなるのは、体が自然と中庸に保とうとする作用のせいらしい。
=ヤキニクアイスパターン

世の中のほとんど人間が、声も精神も混合しているのは、上記の法則が正しいのなら、当然と言える。
よくわからないまま、とりあえず無意識がバランスを取って中庸に向かおうとするんである。
(混合にも、融合型混合と解離型混合(地声と裏声の対比が激しく、繋がりにくい)があり、世の中の大多数は後者。
後者も、あくまで意識的に分離ができているわけではないので混合。

分離をしないと強化ができない

多くの人の盲点になっている、分離という工程がめちゃくちゃ重要。
地声と裏声が不完全に混ざった状態では、どこからどこまでが地声なのか裏声なのかわからなくなり、個々を強化(確立)するのが難しくなる。

世の中の大半を占めている近代的発声訓練法(SLS)では、分離の工程がない。
各声が弱い状態で融合(中声)だけを求めるから、どんどん混合していき最終的には声が劣化して使い物にならなくなる。

分離の感覚を掴むには、思いっきりやる

ちなみに分離のコツの一つは、声においても精神においても、思いっきりやる(本気でやる)ということ。

俺みたいな、下手に伸展があり、中声で、対比を強調するのが苦手な人間でも、思いっきり声を張ればひっくり返る。
この思いっきりひっくり返る感覚が分離の感覚なので重要。

適当(半端)にやるより、本気でやるほうが、どちらかというと難しい、とも言えると思う。
ただ、適当(半端)も自在性の中の一つなので、いずれはできないとまずい。

分離

混合の問題は、一つ一つを取り出せない『分離』できないということにある。

声がまさにそうだが、概念というのは分離をしないと『拡大』または『成長』ができなくなっていく。
そうなると『自在性』がさがり、『固着』していく。
固着とは苦しみと同義だ。
融合(混合)と分離は、分離のほうが絶対に優先だ。

なぜかというとこの世はバランスの法則で成り立っているので、心も身体も自然現象もすべて『中庸』になるように自動的に『バランス』をとろうとする。
だから、融合は『放っておいても勝手に』していく。

だから上記の話のように、これほどまでに混合した人が多いのだと思う。

融合は勝手にするものなので、自分自身の意思としては、分離を優先させるのが絶対だ。

融合とは中庸・真ん中に寄ることであり、それによるメリットはあるが、『端』が弱まるという致命的なリスクまたはデメリットがある。
端とは自在性の幅のことであり、それが狭まると身動きがとりづらくなり、自在性が下がり、固着し、苦しむ。

分離をすることで効果的に端を広げること(つまり『拡大』)ができるようになる。

余談だが、声も精神も、女性の方が圧倒的に混合している人が多い気がする。
そして男性は、分離はできていても融合ができなさすぎる『乖離』が多い気がする。

なぜなのかはわからないので、今後考えたい。

まとめ

融合は分離に比べると容易く、分離は強化という工程に必須と考えると、とにかく分離が重要。
再認識したので、分離をちゃんとやるようにしたい。

それに、上記の法則がある限り、声も精神も、分離をサボると簡単に混合しだすと言える。
いつまでも分離を忘れずにやっていく必要がある。


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