中性~女声の出し方(練習法) 伸展⇔閉鎖を外筋と仮声帯でサポートする

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中性~女声の出し方(練習法) ひたすら伸展⇔閉鎖を鍛える
男性が女性らしい声で歌ったり喋ったりするにはどうすればいいのか。 声の低い女性が、もっと女性らしい声で歌ったり喋ったりするにはどうすればい...

今まで、男性が中性~女声を出すには、『伸展⇔閉鎖(後下⇔前上)』を鍛えることが最も重要であり大前提だと書いてきた。
(その方法に関しては前の記事を読んでください。)

さらに、その『伸展⇔閉鎖(後下⇔前上)』をサポートするために、
『外筋(エッジボイス)』
と、
『仮声帯(ガム)』
をしっかり発動させる必要があるということに最近気づいたので書いていく。

喉頭位置の高いエッジボイス(外筋)

男性が女声を出すには、エッジボイス(外筋)の自由さが必要になる。

これまでも散々書いてきたが、外筋と内筋(収縮、男声成分)は反比例する。
なので、女声を出すにあたっては、内筋を抜くために、いかに外筋を発動させていくかが重要になる。

まず、男性が思いっきり内筋を抜くには、呼気で喉頭位置の高いエッジボイスを出して、お婆さんのような声になったらいい感じ。
喉を狭め、仮声帯を少し内転させるのもポイント。
お婆さんじゃなく、声が高くて汚い萌え声女性に聞こえてもとりあえずOKかと。

一応吸気エッジボイスもやってみるといいかもしれない。

喉頭位置が上がりきらない時は、舌をべーっと出してやってみるとうまくいきやすい

呼気でそのお婆さんの声に裏声を混ぜると中性的~女性的な軽い地声になるはず(ある程度裏声が自在なことが前提)。

以下は、普段の喋り声→外筋を発動させて内筋を抜き少しトーンを上げた。
俺はこのくらい低いほうが喋りやすいが、喉頭位置は上がりきっていない。
※別録りのため録音環境が違います。

お婆さん声に混ぜる感じでもいいし、お婆さん声を出しまくった直後に裏声を出してみても良い。

ちなみに、お婆さん声を出しまくった後は内筋がかなり抜けるので、純粋な裏声が出しやすいはず。

※この記事では『喉頭位置の高い外筋』のことばかり書いているが、喉頭位置が低くても、外筋が発動すればそれに比例して必ず内筋は弱まるので、女声ではあらゆる高さの外筋の発動が重要。
上の音源のように、アニメ声じゃなく、一般女性風の低い声を出す場合は喉頭位置は多少低いほうがいいかもしれない。

喉頭位置の高いガム(仮声帯)

その声のままでも歌うことはできると思うが、声を張りにくいはず。

女声を出したい男性でも、精神性が収縮・呼気圧迫で、テンション上がるとどうしても内筋が入って収縮しすぎてしまう(男声になってしまう)という状態ではうまくいきづらい。

声を張る・呼気量が増えるに伴って内筋が強まる(つまり外筋が弱まる)。
すると、喉頭位置の高さ(前上≒閉鎖、外筋)を維持できなくなる。
(内筋が最も強く発動するのは前下、ということも関係している。)

その場合に、喉頭位置の高いガム(仮声帯)が重要。

仮声帯を発動させることで『抵抗の点』で息の勢いを受け止めることができ、内筋の入り過ぎを防げる。
加えて、外筋による閉鎖も維持することができるようだ。

アンザッツ5ガム、赤ちゃんの鳴き声

喉頭位置の高いガムは、アンザッツ5ガムが最適。
喉頭位置は上げきり、可能な限り内筋を入れないようにする。
そのためには、ホイッスルボイスや純粋な裏声も必要。

アンザッツ5ガムの良いサンプルは、以下でダウンロードできるCDのトラック86 アンザッツ5ガム(女性)。
【ダウンロード】付属CD

内筋が入ってない純粋な5ガムは、あえて言うなら赤ちゃんの泣き声かもしれない。

ニャース

喉頭位置の高いガムにはニャースの真似も有効だが、純粋な5ガムに比べて喉頭が上がりきっておらず、そこそこ内筋が入っているので注意。
やりすぎると伸展できなくなる。

そもそも自然な女性の声は極限まで喉頭位置が上がっているというわけではなく、そこそこ内筋が入っているので、そういうバランスの練習にはニャースの真似は有効。

女声は基本的に喉頭位置が高い(内筋が抜ける傾向)ので、この記事では喉頭位置の高いガムとエッジボイスをメインに書いているが、キンキンしすぎないためには喉頭位置の低い外筋+少しの内筋や喉頭位置の低い仮声帯も必要。

当たり前のことだが、いざ女声を出す際には外筋も仮声帯も、
『ノイズが鳴らない程度』
に発動させることが重要。

喉頭位置の高い状態での自由度

俺が、『軽い声を出す前に準備が必要』と言って悩んでたときは、喉頭位置の高いガムと喉頭位置の高いエッジボイスを混合しててよくわかっていなかった。

準備として前者ばかりやってたが、前者は後者を包摂するはずなので大きく間違ってはなかったはず。

そもそも喉頭位置の高いガムとエッジボイスは聞き分け・出し分けが難しい。

判断基準としては、内筋がほぼ全く入っていないパリパリの5ガムが出せる場合は、喉頭位置の高い外筋がかなり強いはずなので、良い傾向。
それはつまりエッジボイスというよりホイッスルボイスが強いということだと思う。
よく聴くとカスカス音も入っている、という場合はさらに良い。

多くの女性は静的にホイッスルボイスが強く、つまりめちゃくちゃ伸展していて、高次倍音(カスカス・サラサラ音)が乗っているのが聴こえるはず。

追記:上記の5ガムやニャースに加えて、デスボイスに近くなってくるが『エッジボイス+ガム』というものを発見した(名前は忘れた)。
上述のように、お婆さん声的なエッジボイスも、ノイズが鳴らない程度に仮声帯が内転しているが、それの仮声帯ノイズを顕在化させた版。
喉頭位置は高くても低くても出せるが、アニメ声的女声には当然高いほうが重要。

それをやると、女声の他にもいろいろ良い効果があるのだが長くなるのでまた別の記事に書く。

いかに伸展⇔閉鎖を保つか(内筋(収縮)を抜くか)

女声の基本(喉頭位置高め)をまとめると、
伸展⇔閉鎖を維持するために喉頭位置の高い外筋を発動させ、
喉頭位置の高い外筋を維持するために喉頭位置の高い仮声帯を発動させる、
ということ。

伸展⇔閉鎖(女声)を、お婆さん(喉頭位置の高いエッジボイス)と5ガムまたはニャース(喉頭位置の高めのガム+内筋)でサポートするとも言える。

とにかく、伸展を維持する(または内筋(収縮)を抜いていく、少しだけ入れる)のは手間がかかる。

女性の声というのは、潜在的にお婆さん声とニャース声に支えられている。
したがってほとんどの女性は潜在的にお婆さんでありニャース。
言いすぎた。

※上にも書きましたが、女性は喉頭位置の低い外筋や仮声帯も発動しているので、この限りではありません。

どちらにしても、女性の声は男性の声よりも静的にノイズ(外筋や仮声帯の発動)が強い。
したがって、女性の声はノイズの中に発生した真のクリーンと言える。

男性が女声でベルティングをする難しさ

ちなみに、男が女声に意図的に収縮を入れていくのは高等テクだと思う。

男性はもともと内筋(収縮)が女性に比べてかなり強いので、女声の際には『意図せず発動してしまうもの』『意図せず発動しすぎるもの』になってしまうことが多い。

伸展が足りない人がベルティングしようとすると、当たり前だが男の地声になってしまう。

逆に言えば、
『女性に聴こえる程度の伸展⇔閉鎖を保ったまま意図的に内筋(収縮)を入れていける』
『多少収縮したくらいでは、伸展(女声成分)が崩れない』
という場合はかなり伸展してると言えると思う。

女声を保ったままベルティングができる男性は本当に高度だ。
VIP店長とか。

ただ、そういう人はそもそも、男性にしては『内筋が弱い(収縮ができない)』という可能性が高い。
だから最大まで内筋を入れてベルティングしても男性っぽくならない、と言える。
(Disっているわけでは全くありません。VIP店長の歌声は五本の指に入るほど大好きです。)

『オッサン並の収縮』
と、
『女性ソプラノ歌手並の伸展』
を持ち、なおかつ、
『その中間を”思いっきり”発動させることができる』
(※中間と言っても、女声ベルティングの場合はどちらかというと伸展寄り。)
というのは至難の業だと思う。

追記:オッサン声~女声までを両立させている、かなり自在な男性を見つけました。

開大について

女性が低音を出すために収縮させようとしてうまくいかないときには『開大』することが多い。

伸展が足りない男性が出す女声は伸展しきってない裏声になってしまってることが多い(普通に男の裏声に聴こえてしまってパス度が低い、というありがちなパターン)。

両掌を合わせて声帯に見立てて例えると、
閉鎖(手のひらをぴったり合わせる)するにはまず伸展(手のひらがまっすぐ伸びる)する必要があるし、
逆に、
開大(指先と手首はつけたまま指の付け根あたりを離す)させると勝手に収縮(指と手首の距離が縮まる)する、
から、収縮と開大はセットではないかという仮説が俺の中にある。

追記:
開大筋(後筋)は伸展(前筋)をサポートするという役割もあるので、必ずしも開大⇔収縮はセットではないかもしれない。
例えば、女性ソプラノ歌手のような、伸展はしているけど閉鎖はしていない女声は、少なくとも男の裏声には聞こえない。
現時点では開大にはやはり謎が多い。

多少開大させた女声の例↓

コンバンハ

中性~女声への憧れ

俺は歌唱力とかはどうでもよくて、ひたすら中性的~女性的な声で安定して淡々と歌えるようになりたい。
結局俺は某発声訓練の中で男性が女性の声を出すのに重要な部分だけを取り入れてる感じだ。

伸展の利いた声(女性的な声)は、ピッチや滑舌が良かったり高音が楽そうだったりして聴きやすい・歌いやすいから好きだ。

日常でできる練習としては、前までも多少そうだったが、喋り声に外筋を強く発動させることを意識しようと思う。
何度も書くが、外筋によって内筋が抜け、つまり伸展⇔閉鎖が保たれる。
そうすると喋りやすくて滑舌もよくなるし便利。

さすがに軽い地声や女声ではしゃべりたくないが。

まとめ

以上のことに気づいてから、軽い声はほぼ準備なしで出せるようになった。
これで自由に張れるようになったらnana投稿しまくったりカラオケを楽しめる。

勘違いされると困るが、女声を出して斎藤さんでオッチャンを釣りたいわけではない。
俺の中の女性性がもっと軽い声を出せと囁いているだけだ。

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